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2009年6月

2009.06.26

閑話(その15)

今日の産経ニュース。

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「忙しくて…」情報公開処理忘れる 大田区
                                                           2009.6.25 23:14

 東京都大田区が都内の男性から行政文書の情報開示請求を受けながら、開示決定を出し忘れていたことが25日、分かった。男性の問い合わせで発覚し、区は男性に謝罪した上で、近く決定通知を出す予定。
 同区秘書課などによると、男性は4月20日、区長の交際費などの文書の情報開示を請求したが、条例で定めた開示期限の直前になっても連絡が来ないことから、今月19日に区に問い合わせた。
 区情報公開条例によると、請求を受理した翌日から14日以内に開示の可否を伝える決定通知を出さなければならないが、やむをえない理由があれば60日を限度に決定を延期することができる。
 同課は「業務が忙しくて処理を忘れていた。条例違反なので担当職員の処分を検討する」としている。
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条例違反といえば、平成20年11月10日付けで私が提出した異議申立書に対して平成21年6月3日付けで諮問通知書が送付されたことも、条例違反のような気がします。“6か月”は“速やか”とは言えないでしょう。

   福島県情報公開条例
 (審査会への諮問)
第十九条 開示決定等について行政不服審査法の規定による不服申立てがあったときは、当該不服申立てに対する決定又は裁決をすべき実施機関は、次の各号のいずれかに該当する場合を除き、速やかに、福島県情報公開審査会に諮問しなければならない。
 一 不服申立てが不適法であり、却下するとき。
 二 決定又は裁決で、不服申立てに係る開示決定等(開示請求に係る公文書の全部を開示する旨の決定を除く。以下この号及び第二十一条において同じ。)を取り消し、又は変更し、当該不服申立てに係る公文書の全部を開示することとするとき。ただし、当該開示決定等について反対意見書が提出されているときを除く。
2 (略)

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2009.06.22

意見書提出

異議申立の諮問先の福島県情報公開審査会に、次の内容の意見書を提出することにしました。

                    意見書

 平成21年6月3日付け21人第526号で諮問した旨の通知のあった平成20年11月10日付け異議申立について、福島県情報公開条例第25条第1項の規定に基づき、意見書を提出します。
                      記
1 異議申立の内容そのものについては、貴審査会の審査が、訴訟と同様に法規と経験則に基づいて行われることを信頼していますので、当該異議申立書記載内容に特に付け加える点はありません。
2 お願いしたいのは、諮問に至る経過の調査です。次のような経緯をたどりました。
 (1) 平成20年11月10日 異議申立
 (2) 平成21年 5月29日 福島県報で公文書の開示の実施状況公表
 (3) 同日 (1)の異議申立が(2)の内容に計上されていない理由について電子メールで質問(注1)
 (4) 平成21年 6月 3日 諮問通知
 (5)  平成21年 6月 5日 (3)について電子メールで回答あり(注2)
3 異議申立から諮問まで実に半年以上が経過しており、通常のケースと比較して異常に長いようです。
4 しかも、2の時系列の流れから合理的に推察すると、2の(3)の質問が今の時期での諮問の契機となっているように見受けられます。当該質問をしなかったら、当該異議申立は依然として“店ざらし”になっていたのではないかと危惧するところです。
5 当該異議申立の原因となった公文書開示請求は、福島県職員が財団法人福島県職員共助会なる組織を通して、違法に、お手盛りで自らの利益を図っているのではないかという疑いに基づくものでした。
6 行政の透明性確保のために創設された文書公開制度が、行政庁職員の不都合な事実を隠蔽するために恣意的に運用されているとすれば、当該制度そのものを否定する由々しき事態であると考えます。
7 したがって、常識的に考えて不自然と思われる異議申立から諮問に至る経緯について、貴審議会で徹底調査されますよう意見を申し上げます。

(注1)・(注2) 略

   福島県情報公開条例
 (意見書等の提出等)
第二十五条 不服申立人等は、審査会に対し、意見書又は資料を提出することができる。ただし、審査会が意見書又は資料を提出すべき相当の期間を定めたときは、当該期間内にこれを提出しなければならない。
2 審査会は、不服申立人等から意見書又は資料が提出された場合、不服申立人等(当該意見書又は資料を提出したものを除く。)にその旨を通知するものとする。

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2009.06.20

決定書謄本到着

Ketteisyo

公文書の開示の実施状況(その5)で触れたメールに返信があり、それによると、うっかり、間違えて、原本(→公文書の開示の実施状況(その3))を送ってしまったということでした。依頼に応じて返送したところ、先日、決定書の謄本が送付されました(左の画像。クリックすると拡大します)。

これにより、ようやく、決定から11か月以上経て、異議申立人(私です)に決定の効力が生じたことになります。

Ketteisyo2 なお、上記の結果、7月9日の取消し決定を前提として再度なされた左の決定(不開示)の書面が先に到達して、(当初の決定の取消しの効力が生じる前に)効力を生じているというおかしな状態になったわけですが、もうどうでもいいです。

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2009.06.19

抽象的闇専従?(その2)

今年度の『福島県職員録』を見てみました。福利厚生室で「(派)」が付された職員の数は、7名です。
この7名の方で地方職員共済組合の事務を執行しているとすれば、地方職員共済組合に“類する”事業を行っている財団法人福島県職員共助会の事務執行に要する人役が1人未満ということはあり得ないでしょう。

仮に、「他の団体の事務への従事」や「便宜供与」などの法令上の根拠があったとしても、1人以上の人役の事務を行うことは、法令の合理的な解釈からすれば、違法となるような気がします。もしそれが許されるなら、職務専念義務など意味がないでしょう。

なお、“地方職員共済組合”に派遣された職員の方が、“財団法人福島県職員共助会”の事務を執行していたとすれば、今度は闇派遣でしょうか。

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公文書の開示の実施状況(その9)

21619 公文書の開示の実施状況(その2)でご紹介した福島県報掲載の公文書の開示の実施状況の訂正が本日なされていました。(→こちら。最後の頁)。
誤っている部分のみの訂正前後の記述なので少々わかりにくいかもしれませんが、頭の中で再構成してみてください。いずれ、県のホームページで直った形で公表されます。(→こちら

なお、福島県庁の名誉のために念のため付言しますが、この福島県報の訂正の方法は一般的なやり方で、意図してわかりにくくしているわけではありません。

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2009.06.18

抽象的闇専従?

以前、福島県の職員録に目を通す機会があったのですが、職員厚生課(今の福利厚生室)の箇所に派遣を示す「(派)」なる文字が付された方が何人かいらっしゃる。同課の事務分掌からすると、地方職員共済組合に派遣されていると確信しました。

   公益的法人等への職員の派遣等に関する規則

 (任命権者が職員を派遣することができる公益的法人等)
第二条 条例第二条第一項第一号に規定する人事委員会規則で定める公益的法人等は、別表第一に掲げる公益的法人等とし、同項第二号に規定する人事委員会規則で定める公益的法人等は、別表第二に掲げる公益的法人等とする。

別表第二(第二条関係)
 地方職員共済組合

所得税法施行令(→閑話(その13))から推察すると、財団法人福島県職員共助会(以下「共助会」)は地方職員共済組合に類する事業を行っており、予算規模もそれなりですから、地方職員共済組合に派遣されている人数に近い延べ職員数で共助会の事務を行っているに違いないと思い、“共助会の事務に従事する人役、即ち共助会の事務量はだいたい何人分ぐらいかがわかる公文書”の開示を請求しました。(→事務従事者の問題
回答は、「そのような文書は保有していない」でした。
ないものはどうしようもないですね。

先日は、“福島県の職員が財団法人福島県職員共助会寄附行為第20条第1項に規定する事務局の事務に従事している場合において、当該事務への従事が地方公務員法上の職務専念義務に反していない理由を示す書面”の開示を請求しました。(→請願再び、あるいは背任罪の成否(その5)
回答は同じく「そのような文書は保有していない」でした。
直接法令の規定が根拠であれば、法令を印刷した書面が対象文書となるわけですから、理解に苦しむ結果です。

即ち、私の先の推測が正しく、特定個人をとってみれば専従しているとは言えなくても、トータルで数人分に当たる共助会事務を、県の職員が法令の根拠なく行っていたとすれば、組合ではありませんが、いわば抽象的な闇専従と言えるのではないでしょうか。

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2009.06.11

閑話(その14)

いやな事件が起きていますね。

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「日本の恥・埼玉の恥・草加の恥」 情報公開請求の男性に脅迫文
                                 6月11日12時56分配信 産経新聞

 埼玉県草加市教育委員会に情報公開請求した同市の男性宅に、「お前一人の知る権利で公共の福祉が損なわれている。何様のつもりだ」などと書かれた文書が届き、市が職員の関与について調査していたことが11日、分かった。
 市によると、男性は平成20年7月、市立中11校の定期テストの問題と解答など18件を情報公開請求した。
 7月下旬、男性宅に「日本の恥・埼玉の恥・草加の恥」「お前の偏った考えを、弱い立場の学校や市役所に偉そうに語ってもしょせんうぬぼれ」などと書かれた文書が届いた。文書はA4サイズ1枚でパソコンなどで印字され、男性を名指しして「日本から追放する会」と名乗っていた。
 男性は「家族が心配」と請求を取り下げ、「請求は誰にも言っていない。差出人は市の関係者以外あり得ない」と市に抗議した。
 市は20年10月と今年1月の2回、請求を知る立場にあった市職員や教職員ら約100人に聞き取り調査を実施。全員が関与を否定したため、「該当者はなく、市の関与はなかった」と男性に報告した。
 市は全職員に問題の経緯を伝え、「職務上知り得た情報を漏らすと刑罰が科される」などと通知した。
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この報道で気になったのは、「請求を知る立場にあった市職員や教職員ら約100人」という部分です。情報公開請求があった事実はともかく、請求者の氏名をそれほど多数の職員が知ること自体、不適切な事務処理ではないでしょうか。
被疑者不明でも刑事告発は可能のようですから、刑法上の脅迫罪、地方公務員法上の守秘義務違反、市の個人情報保護条例違反として刑事責任を追及してもらいたいものです。

福島県庁の場合は、ことあるごとにコンプライアンスを強調されていますから、たとえば私の情報公開請求についても、最小限の職員の方しか知らず、それらの職員の方がその情報を他者に漏らすことはないと信頼しています。

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2009.06.07

公文書の開示の実施状況(その8)

2120 

第一請願に対する平成20年11月10日付け異議申立書と第二請願に対する平成21年4月27日付け異議申立書が、「総務部福利厚生室」から「総務部文書法務課」によう やく到着したようです。審査会諮問通知書が2通届きました。

  ※画像をクリックすると拡大します。

   福島県情報公開条例
 (審査会への諮問)
第十九条 開示決定等について行政不服審査法の規定による不服申立てがあったときは、当該不服申立てに対する決定又は裁決をすべき実施機関は、次の各号のいずれかに該当する場合を除き、速やかに、福島県情報公開審査会に諮問しなければならない。
 一 不服申立てが不適法であり、却下するとき。
 二 決定又は裁決で、不服申立てに係る開示決定等(開示請求に係る公文書の全部を開示する旨の決定を除く。以下この号及び第二十一条において同じ。)を取り消し、又は変更し、当該不服申立てに係る公文書の全部を開示することとするとき。ただし、当該開示決定等について反対意見書が提出されているときを除く。
2 実施機関は、前項の規定による諮問に対する答申を受けたときは、これを尊重して、その不服申立てに対する決定又は裁決をしなければならない。
 (諮問をした旨の通知)
第二十条 前条第一項の規定により諮問をした実施機関(以下「諮問実施機関」という。)は、次に掲げるものに対し、諮問をした旨を通知しなければならない。
 一 不服申立人及び参加人
 二 開示請求者(開示請求者が不服申立人又は参加人である場合を除く。)
 三 その不服申立てに係る開示決定等について反対意見書を提出した第三者(当該第三者が不服申立人又は参加人である場合を除く。)

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公文書の開示の実施状況(その7)

公文書の開示の実施状況(その2)で送信したメールに返信をいただきました。
私の請求した2件の異議申立が計上されていなかった理由は、「2件の異議申立てについて担当課から文書法務課への報告漏れがあったこと」だそうです。
「公告の内容を訂正し、県報に掲載すること」にしたそうですので、掲載の際にまた報告することにしましょう。

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2009.06.04

公文書の開示の実施状況(その6)

前回の記事(→公文書の開示の実施状況(その5))の続きです。

言葉づかいがけっこう難しい。
前回の記事中の「正本」は「原本」が正しいですね。訂正します。
行政不服審査法は民事訴訟法を模倣しているのでしょうが、民事訴訟の場合は、判決書に裁判官が署名押印したものが「原本」になり、判決書の「正本」を作成して原告・被告に送達することになるようです。
行政不服審査の場合は、裁決書あるいは決定書に記名押印したものが「原本」になり、その「謄本」を作成して請求人あるいは処分庁に送付するということになります。結局、「正本」という概念はないということになりますか。

さて、もし福島県が改めて記名押印した決定書原本を作成するとしたら、その日付けに注意する必要があります。今作成する決定書原本ですから、その日付けは今の日付けでなければなりません。先に作成し送付した“決定書謄本もどき”の日付けに合わせて平成20年7月9日付けの決定書原本を作成してしまったら、内容虚偽の公文書の作成、即ち虚偽公文書作成罪成立の可能性は相当高いでしょう。日付けも公文書の重要な内容ですから。

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2009.06.03

公文書の開示の実施状況(その5)

このブログの目的からすれば、情報公開に伴う問題は付随的なものにすぎず、あまり取り上げたくなかったのですが、流れから異議申立てに対する福島県の決定書のおかしさについても触れておきましょう。

意義申立に関する決定については、審査請求人に決定書の謄本を送付することになっています。
行政不服審査法によれば、

1 記名押印した正本を作成する。
2 その謄本を作成し(常識的に原本と相違ない旨の奥書証明を付して)、審査請求人に送付する。

ということになります。
しかるに、私が受領した決定書(→公文書の開示の実施状況(その3)。拡大して確認してください)には、

1 正本の謄本ということであれば、正本である裁決書に押印があるとは思われない。
2 原本と相違ない旨の奥書証明がない。

という手続違背があります。法令の規定に従って事務処理をするだけですから、子どもさんでも間違いようがありません。
裁決書に記名・押印がなされていないときは、その裁決は違法なものとして取り消されるという判例もあるようです(東京高判昭24.3.9)。もっとも、今回の決定は適切なものでしたから、取り消して欲しいとは思いませんが。

   行政不服審査法
 (裁決の方式)
第四十一条  裁決は、書面で行ない、かつ、理由を附し、審査庁がこれに記名押印をしなければならない。
2  審査庁は、再審査請求をすることができる裁決をする場合には、裁決書に再審査請求をすることができる旨並びに再審査庁及び再審査請求期間を記載して、これを教示しなければならない。
 (裁決の効力発生)
第四十二条  裁決は、審査請求人(当該審査請求が処分の相手方以外の者のしたものである場合における第四十条第三項から第五項までの規定による裁決にあつては、審査請求人及び処分の相手方)に送達することによつて、その効力を生ずる。
2  裁決の送達は、送達を受けるべき者に裁決書の謄本を送付することによつて行なう。ただし、送達を受けるべき者の所在が知れないとき、その他裁決書の謄本を送付することができないときは、公示の方法によつてすることができる。
3・4 (略)
(審査請求に関する規定の準用)
第四十八条  前節(第十四条第一項本文、第十五条第三項、第十七条、第十八条、第二十条、第二十二条、第二十三条、第三十三条、第三十四条第三項、第四十条第一項から第五項まで、第四十一条第二項及び第四十三条を除く。)の規定は、処分についての異議申立てに準用する。

<追記>
初歩的なミスを犯し続けるのを放置するのも忍びないので、この件についても、所管組織にメールを送ることにしました。

  総務部部次長(文書管財担当)様

 向暑の候、益々ご清栄のこととお喜び申し上げます。
 さて、過日貴県から送付を受けました平成20年7月9日付けの異議申立てに係る決定書には、明らかな誤りがありました。

 行政不服審査法の規定に従えば、
1 記名押印した正本を作成する。
2 その謄本を作成し(常識的に原本と相違ない旨の奥書証明を付して)、審査請求人に送付する。
ということになります。
 しかるに、私が受領した決定書には、
1 正本の謄本ということであれば、正本である裁決書に押印があるとは思われない。
2 原本と相違ない旨の奥書証明がない。
という手続違背がありました。裁決書に記名・押印がなされていないときは、その裁決は違法なものとして取り消されるという判例もあるようです(東京高判昭24.3.9)。

 つきましては、速やかに適法な決定書を作成し、その謄本を送付願います。

  平成21年6月3日

                                  ○○○○

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2009.06.01

公文書の開示の実施状況(その4)

行政行為に錯誤があった場合の問題は、一般に「行政行為の瑕疵」の問題として整理されているところです。
“取り消しうべき瑕疵”と“無効の瑕疵”の区別のメルクマールを瑕疵の重大明白性に求める立場が判例通説といえるでしょう。

今回のケースにおける福島県の錯誤を“無効の瑕疵”と考えるならば、最初の開示決定は初めから効力を生じていないことになりますから、新たに正しい処分(不存在を理由とする不開示決定)を行うだけでしょう。その場合は、対象たる処分の不存在を理由に意義申立てを却下することになります。

また、福島県の錯誤を“取り消しうべき瑕疵”と考えるならば、まず最初の処分(開示決定)を取り消し、その効力を消滅させた後に、新たに正しい処分(不存在を理由とする不開示決定)をすることになります。この場合は、取り消しにより、異議申立ての対象たる処分も消滅しますから、やはり異議申立てを却下することになります。

実は、今回のケースは、単純な見間違いレベルの錯誤とは異なる法的評価レベルでの錯誤があったと思われます。すなわち、最初は非法人共助会が受けた承認がそのまま法人共助会に承継されると考えて、非法人共助会の承認書を開示したところ、異議申立てがなされ、再考したところ、承認は当然に承継されることがないと考えを改めたと思われます。仮に、あくまで“当然承継”に固執して審議会に諮問したとすれば、審議会はそれなりの答申を出したのではないでしょうか。
このような微妙な法的評価が絡む事案では、単純な行政行為の錯誤論に還元することなく、最後まで行政不服審査法の土俵で処理することも一つの選択でしょう。

単純な錯誤があったとすれば、それは先の「福島県情報公開条例による公文書の開示の実施状況」の集計ではなかったでしょうか。

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